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Deep Water Bluez

muehlheim.exblog.jp
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2009年 06月 30日

梅雨の渓

突然の誘いに二つ返事
久々に渓流に出向いた
関東にこんな秘境めいたところがあることに嬉しくなる
梅雨の渓_e0072382_616022.jpg

今回は3人での釣行
G君&I君、共に若い釣り人だ
ここは一つオトナの余裕を見せねばと思っていた
まず初めにタミヤTシャツで気の抜けた感を演出し
G君の度肝を抜いたまでは良かったが
現地でいざ準備をした時 
僕一人が本格的度100パーセントの格好で余裕のかけらも無い
I君、渓流でコンバースってカッコ良すぎだよ!

しかしタミヤTの狙いは別のところにある
そう、魚を油断させるためだ。
渓を上る時は一歩一歩に細心の注意を払い
魚に感づかれないように行動するは基本だが
万が一魚に見られた場合 あまりに完璧な格好だとマズい。
人の姿を見た時 「こやつ、出来るな」 と思われたら
喰うモノも喰わなくなるではないか。
梅雨の渓_e0072382_6121856.jpg

そこでタミヤT。
「あ〜 普段は家でプラモばっかりつくってるのね」
「貴方のするべきキャストは違うキャストでしょ」
そう思わせる事が出来たらこちらのもの。
油断しきった彼女たちはは
目の前に泳いで来た小魚(らしき物体)を餌と信じて疑わないはずだ。

くだらんハナシはおいといて・・・さて、釣りの話を。

奥へ、奥へと渓を遡る。
先行者の気配もすっかり無くなった頃
自分の意識も軽くなってくる。
梅雨の渓_e0072382_6161989.jpg

いつもそうだ。
釣り始めはいろんな知識やイメージが邪魔になる
こんなときはああする、あんなところはこう攻める・・・
ああ鬱陶しい
集中してくると 考えることを忘れ始める
そうなったらしめたものだ
梅雨の渓_e0072382_6413753.jpg

川を登るルートも
身体が自然に解を導き出す
岩から岩へ飛んだり
岩壁にへばりついたり
水に飛び込んだり
まるで動物になったような気分だ
そんな時が一番楽しい

ここの渓流は「幽」な感じ
薄暗がりの中ぼんやりと浮かぶ
優しく静かな流れ
梅雨の渓_e0072382_6351690.jpg


山奥でたまに出くわす人工物
朽ち果て 自然にとりこまれつつある姿に
得も言えぬ美を感じるときがある
梅雨の渓_e0072382_6125786.jpg


拝みたくなるような
神聖な雰囲気は何故
理屈で考えるのは無粋
ただ見つめるのみ
梅雨の渓_e0072382_6132632.jpg

今回一番大きかったのは25㎝くらいの岩魚
二段滝の滝壺にいた
ありがとう
梅雨の渓_e0072382_6141121.jpg

直後に無くしたレイチューン (号泣!)
梅雨の渓_e0072382_6135214.jpg

山奥に生息する原人
梅雨の渓_e0072382_6153315.jpg

夕涼み
梅雨の渓_e0072382_6154511.jpg

週末も終わり
普段の生活に戻ってくると
あの川は本当にあったのだろうかと思うことがある
川を上る途中のどこかで
あの世に足を踏み入れていたのでは
そんなことを考えてしまうくらい
僕らの行きている世界とは違う場所だ

どっちかというと向こう側が自分の居場所じゃないかと思う事がよくある。
梅雨の渓_e0072382_6111546.jpg


by paranoia1970 | 2009-06-30 06:20 | ルアー


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